新潟が新潟明訓を4-1で下して4年ぶりの4強入り。7回無死満塁に坂井那哉二塁手(2年)のスクイズで先制すると、一挙4点を挙げて試合を決めた。

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必死に飛び付いた。0ー0で迎えた7回、無死満塁。打席の坂井はバッテリーが外角に外した球を体を投げ出しながらスクイズ。打球は三塁手の前へと転がり、三走・須栗久善(3年)が生還。ついに均衡が破れた。

この回の攻撃前、新潟高伝統の応援歌「ますらお」が応援席から響いた。球場に轟く力強い歌声。主将の中川颯太遊撃手(3年)が「心強かった」と言うように、これをきっかけに一気に流れが傾いた。先頭からの安打、敵失、四球でチャンスを作り、坂井の打席。「ここで決める」と心に誓った。

前の打者から相手バッテリーにスクイズは警戒されていた。それでも「選手たちを信じた」と後藤桂太監督。1ストライク1ボールからの3球目、ウエストされた球だったが「予想通り」と坂井。一塁に走りながら、須栗の生還を見届けると大きなガッツポーズを作った。

準決勝の日本文理戦に向け、後藤監督は「鼻息を荒くして、挑みたい」とニヤリ。王者撃破に臨む。