来春センバツ出場校の選考資料となる第72回秋季全道高校野球(10月6日開幕、札幌円山ほか)の組み合わせ抽選会が26日、札幌市内で行われた。2年連続9度目出場の北見工は初戦で昨年王者、札幌大谷と対戦。主将の立崎一光(いっこう)遊撃手(2年)は「昨年の神宮大会を制した強敵だが、グラウンドに出たら自分たちのやるべきことをやるだけ」と気を引き締めた。

精鋭軍団が雪辱を目指す。2年生10人全員が昨秋の全道大会でベンチ入り。主将の立崎、主砲の高橋智希捕手ら6人は主力として出場し、白樺学園に初戦で4-7と逆転負けを喫した。立崎は「前チームの悔しさを、何とかみんなで晴らしたい」と意気込んだ。

新たな試みで進化した。今春、田刈子弘之監督(47)が就任し、髪形を自由にした。春夏は地区敗退も、立崎は「自由にする分、もっと日常生活での厳しさが必要」と、新チームになり「全力疾走」「整備の早さ」など、9つの約束事を定め、徹底。夏場の練習試合は、東海大札幌に1-3と競り合い、昨秋敗れた白樺学園には8回打ち切りで6-6と引き分けるなど意識改革の効果が表れてきた。

田刈子監督は「経験はある。そこに夏場の取り組みを上積みできたら。勝負の秋だと思っている」。北見地区は全10地区で最もブランクが長い3季連続道大会未勝利。「自由」と「規律」で磨き上げた北見工が壁を破り、同校として秋は8強進出した14年以来5年ぶり初戦突破、さらに72年夏以来48年ぶりの聖地を見据える。【永野高輔】