天理が元プロ監督も驚くミラクルで5年ぶりに決勝進出した。

3-4の9回に杉下海生内野手(1年)が同点打。最後は河西陽路外野手(2年)が左中間にはじき返し、逆転サヨナラ勝ちした。元近鉄の中村良二監督(51)は「普通に考えて履正社さんに勝てるわけがない。出来すぎ」と県3位からの快進撃に驚いた。

県の3位決定戦も進学校の奈良に2-1と際どかった。ここまで兵庫1位の報徳学園、同県の奈良大付と連破。「2度あることは3度あるぞ」と試合前に選手に暗示をかけた。0-4の7回に3点を奪い、最後は敵失につけ込んだ。

劇的打の河西は笑顔で打席に向かった。「楽しんだら何かある。楽しんだもん勝ち。打席ではいつも笑うようにしています」。決勝では大阪桐蔭と対戦。中村監督は「3度あることは4度あるということわざはないので、もういいですよ」とニヤリ。笑う門に福が来るかもしれない。【柏原誠】