友とともに全国の舞台に立ちたい-。明治神宮野球大会高校の部(15日開幕)に初出場する白樺学園は7日、東京入りした。

業天汰成主将(2年)は小、中学時代にチームメートだった札幌日大・明田圭喬投手(2年)との約束のため、優勝校の地区に与えられるセンバツ神宮枠獲得を狙う。「明田の分も優勝したい」と意気込む。

2人は新十津川小1年から新十津川ホワイトベアーズで野球を始めた。中学でともに空知滝川リトルシニア入り。10月の秋の全道決勝で対戦した。頂点の座を手にしたのは業天。来春のセンバツを確実にした。あと1歩で逃した明田から翌日、LINE(ライン)でメッセージが届いた。「俺のために(神宮で)優勝して枠を取ってくれ」。悔しさをこらえ、送られたメッセージに気持ちが奮い立った。

神宮を制覇すれば、北海道勢としては2年連続となる。昨年は札幌大谷が初出場初優勝で全道準優勝の札幌第一が神宮枠でセンバツに出場した。かつては05年駒大苫小牧も神宮で日本一をつかんでいる。今年も神宮枠がもたらされれば、札幌日大が筆頭候補となる。

東京入りの前日6日、白樺学園がある芽室町内では初雪が降った。業天は「羽田空港に着いた瞬間から暖かかった。寒くて思うような練習ができなかったから、今日はたくさんできて良かった」と笑顔。16日初戦の相手、東京地区代表は10日に決まる。「初めての全国大会は楽しみ。良い場所で野球ができるのもうれしい」。友のためにも勝ちたい理由がある主将は、集中力を高めていく。【保坂果那】