静岡商高のエースが投打で活躍し、早大を4-2で破った。先発の高田琢登投手(2年)が、5回1安打無失点の好投。毎回の6奪三振と、マウンド上で躍動した。打っても、4回に先制打を放つなど2打点。チームを今年最後となる対外試合の勝利に導いた。

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静岡商の高田が、東京6大学の名門をねじ伏せた。初回、先頭打者に死球を与えるも無失点。2回の先頭に安打を許したが、以降は早大打線を無安打に抑えた。「変化球を低めに集められ、右打者の内角へも、うまく投げられた」と満足そうに振り返った。

1イニング10失点で敗れた東海大会1回戦(対津商)から1カ月。取り組んできた成果を発揮した。DeNAの左腕・今永昇太(26)を参考にした投球フォーム(右足を体の内側に=左腕方向に=上げる)を採り入れ、投球の際に体勢を崩さなくなった。その結果、制球が安定。この日は、内外角のコースを突くだけでなく、高低の投げ分けや緩急も駆使して、相手打者を苦しめた。

昨年の大会では、慶大戦で1イニングを投げた。それから丸1年。「去年は、真っすぐばかり投げていた。今年は試合をつくれるようになり、そこが成長したところ」と胸を張った。

これで今年の対外試合は終了した。周囲の大きな期待を背負う左腕は、自らの課題について「体重(74キロ)が軽いので、春までに80キロにしたい。制球力も今後のカギになると思うので、しっかりと磨きたい」と話した。チームを甲子園へ導くため、試練の冬を過ごす決意だ。【河合萌彦】