今春センバツに出場予定だった32校による交流試合の開催発表から一夜明け、明石商(兵庫)が11日、兵庫・明石市の同校で練習を行った。

今秋ドラフト候補で左の強打者・来田涼斗外野手(3年)は、前日10日の発表直後に狭間善徳監督(56)から電話で朗報を聞き「分かりました!」とスイッチオン。この日は苦手の20分間走で前へ前へと懸命に走る姿があったという。狭間監督は「気合入ってた。他の人よりも必死に走って。苦手なのに。さすが来田や!って言ってたら、最後の方を走ってたけど(笑い)」。

打撃面でも、タイミングの取り方が向上。「ここと思ったときに振り始めて、思い通りのところに打てる状態。ずっと言い続けてある日突然、というのがある。努力してる人にしか起こらない」と指揮官は言う。活動休止中でも、努力した結果だ。来田は昨春のセンバツでは、史上初の先頭打者&サヨナラ弾をやってのけた。1試合だけの甲子園でも大暴れの予感が漂う。

狭間監督は師弟関係にある馬淵史郎監督(64)率いる明徳義塾との対戦を熱望。前日10日には電話で会話を交わした。「俺の野球の原点は明徳だから。チームの作り方も戦い方も選手にとっても勉強になると思う」。甲子園を舞台に、夢は再び膨らんだ。