昨夏の静岡県王者・静岡高が、掛川西と今年初の対外試合を行い、両校計5本塁打の乱打戦を11-9で制した。3番相羽寛太主将(3年)が、4打数3安打の活躍。6回には、1死二塁で右翼へ高校通算12号を放った。「風もあったと思うが、自粛中にやってきた成果が出ました」と喜んだ。

休校期間中には、数人のチームメートと自主練に励んだ。打撃のミート力向上のため、1日300~500回の素振りを毎日行った。その結果、スイングの鋭さが増し、打球速度も上昇。ティー打撃中に投手用のスピードガンで計測した際には、冬は150キロだったが、全体練習再開後の今月には、153キロにまでアップしていた。

実戦形式の練習で快音を響かせ、この日の練習試合でも結果を出した。しかし、満足はしていない。「まだ感覚がおかしい。チームとしても、序盤の攻撃でうまくいかなかったところがある。今日出た課題を、練習で克服していきたい」と、表情を引き締めた。

その厳しい姿勢は、常勝を求められる名門校の主将としての責任感からきている。「静高へは、勝つために入学した。甲子園がなくても、県大会では優勝しなければいけないと思っています」。夏の連覇に向け、突き進む覚悟を示した。【河合萌彦】