昨夏の静岡大会準優勝の駿河総合は、5回参考ながら3校連合チーム(熱海・金谷・浜松湖北高佐久間分校)を相手に継投の完全リレーで勝利した。エース森祐二朗投手(3年)が先頭から3回まで9者連続奪三振。4回先頭に二ゴロを打たれたが、4回まで打者12人から11奪三振。2番手榊原滉志投手(3年)も打者3人でピシャリと抑えた。

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最速140キロを武器に先発した森が、危なげない投球で3校連合チームに手も足も出させなかった。新型コロナウイルスの影響による自粛で投げ込み不足だったが、推定135キロ超の速球を織り交ぜ、初回から三振の山を築いていった。試合中、奪三振数はあまり意識せず「ストライクを取ることに力を入れました」と振り返った。

直球やスライダーなどの得意球種で追い込み、最後は変化球で相手を仕留めることを課題に臨んだ。中でも、指の掛かりが良かったというカーブで、相手にバットを振らせた。「変化球でカウントを取れて良かったです。ただ、カウントを稼ぐ球で二ゴロを打たれてしまいました」と、反省を口にすることも忘れなかった。

卒業後は既に大学への進学を決めていて、野球を続けていくという。代替大会で優勝しても甲子園出場はないが「(残りの試合を)自分の力を試す場にしたい」と語り、勝利にこだわっていく。順調に勝ち上がると4回戦で「2020甲子園高校野球交流試合」に出場する加藤学園と当たる可能性もある。強敵相手でもきっちりと勝ち上がって、結果を残すつもりだ。【倉橋徹也】

◆森祐二朗(もり・ゆうじろう)2003年(平15)2月2日、静岡市生まれ。兄の康太朗さん(中大3年)は、静岡高3年時の17年に先発捕手としてセンバツ出場。兄の影響で11年から野球を始め、服織(はとり)中から駿河総合高に進学。140キロに迫る直球を武器に、投手として成長した。カーブも得意。179センチ、71キロ。右投げ左打ち。

◆甲子園の連続奪三振 夏は12年松井裕樹(桐光学園)が今治西戦でマークした10連続が最多。センバツは戦前の記録が不明だが、73年に江川卓(作新学院)が8連続で奪った。地方大会では、76年夏の長崎大会で酒井圭一(長崎海星)が初回先頭から16連続奪三振を記録している。ちなみに、プロ野球は57年梶本隆夫(阪急)と58年土橋正幸(東映)の9連続。