由利は公式戦初先発の関優心(2年)が完封し勝利に導いた。

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由利は2年生右腕・関が公式戦初先発で完封し、秋田南との白熱の投手戦を1-0で制した。まさに全力投球だった。背番号をもらうのも初めて。9回を投げるのも初めて。それでも経験豊富な佐藤哲也捕手(3年)から「お前ならできる」と励まされ打者37人に113球を投げ、9回に奥山瑠希也外野手(3年)が挙げた決勝点を守った。

背番号10の右腕は「南高校さんは手ごわかったが、自分の武器を生かして抑えられた」と直球を軸に攻めた。再三ピンチを招いたが、母に帽子のつばに書いてもらった「全力投球」を体現し続けた。

関はもともと遊撃手だったが昨年4月に投手挑戦。これまでの試合では佐藤哲が救援するなど、苦しい台所事情もあり、安保天志監督(48)からスローイング、球筋を評価され転向した。関は「先輩と長くプレーして、最後は笑って優勝したい」と力を込めた。