昨秋の県王者、豊浦の綿永優駿(まさとし)投手(3年)が、5回3安打5奪三振無失点で勝利に導いた。

下関商最後の打者を得意のチェンジアップで空振り三振に仕留め、会心のガッツポーズ。最速は120キロ台前半ながら、チェンジアップ、縦スライダー、カーブなどを効果的に織り交ぜた。代替大会初先発で「下関商は勢いがあったので、テンポ良く投げて打ち気をそらした」と気合十分だった。

ソフトバンクや巨人で活躍した杉内俊哉(巨人2軍投手コーチ)が憧れだ。杉内の投げる姿が「野球をしたいと思った」ときっかけとなり、小4から王司野球スポーツ少年団で始めた。同じ左腕で「フォームを参考にしている」と目標にしてきた。夏の全国高校野球選手権大会がなくなり「秋の(県)優勝で甲子園出場が見えていたので悔しかった」と嘆いたこともあった。悔しさもバネに力投した。