大阪の古豪・明星が140キロ右腕、中森光希(3年)の快投で3回戦進出を決めた。初回、1番打者に初球をとらえられ左越え二塁打を許すも「あれでスイッチが入りました」とニヤリ。終わってみれば2安打で東住吉総合を完封した。

本格的に投手を始めたのは昨秋から。それまでは内野手と兼任で、走り込みやウエートトレーニングなど投手専門のメニューに重点を置くことで、130キロ中盤だった直球の威力が増した。「今は140キロ以上は出ます」と胸を張った。

1963年(昭38)夏の全国制覇など春夏12度の甲子園出場を誇った名門も、72年夏を最後に聖地から遠ざかっている。「今年は甲子園には出られませんが、勝ち抜いていきたいです」。文武両道、伸びしろたっぷりの右腕が、古豪復活を導く。