明星は、勝負どころの奇襲が裏目に出た。

3点を追う8回に2点を挙げた。なお1死満塁で、打者は雪江陽平主将(3年)。カウント1ボールからの2球目、投球と同時に三塁走者の西方翔投手(3年)が本塁へ突っ込んだ。スクイズ、ではなかった。雪江は落ちる変化球に空振り。西方は三本間で挟まれ、2死。結局、雪江は空振り三振で好機を逃した。

9回は3者凡退で敗れた。石山敏之監督(39)は「エンドランでした」と明かした。「あそこで点を取らないと勝てないと判断しました。バント(スクイズ)より、(普通のヒッティングで)当てた方が楽。練習はしてました」と準備していた作戦だった。1回戦の五日市・大東学園戦では投ゴロで三塁走者が生還。成功させていた。

西方は「満塁で埋まっていて、サインが出るかなと思ってました」と、意思統一はできていた。先発としては、5回途中まで投げ9安打3失点。左腕は低めに変化球を集め、打たせて取ったが、5回につかまった。「最近では一番良かったのですが。(失点は)ボールが甘く入りました」と悔しそうに振り返っていた。