開幕試合に登場した駒大苫小牧が、札幌新川を7-0の7回コールドで下し、南大会1番星を挙げた。初回2死三塁、4番で主将の藤原潤右翼手(3年)が右前適時打を放ち先制すると、6点リードの6回2死二塁では、再び藤原主将が右前適時打を放ち、コールド勝ち。「とにかくつなぐ意識を徹底した。この後も1戦必勝で勝ち上がり、優勝して佐々木監督を男にしたい」と前を向いた。

昨秋の地区代表決定鵡川戦は延長10回の死闘の末、1-2で惜敗した。藤原は0-1の7回に同点の左越えソロを放つも、1-1の9回2死一塁の場面で気負って二ゴロに倒れ、その直後に失点した。「1点の重みを感じた。大きいのはいらない。冬場から低い打球で単打をつなぐことだけを思い描き練習してきた」。その姿勢が表れ、チームとして地区から3戦本塁打ゼロでの進撃を続けている。

10回10奪三振2失点と好投したエース北嶋洸太(3年)を援護出来なかった昨秋の反省もあり、藤原は「北嶋頼りでは勝ち上がれない。野手も責任を持って試合に臨みたい」。投打の歯車をかみ合わせ、南北海道の頂点を狙う。【永野高輔】

▽5回途中から登板し1回1/3を2失点の札幌新川・久末颯太主将(3年) 甲子園がなくなったとき、それぞれに目指すものがある中、3年生16人全員が野球を選んでくれた。ついてきてくれた仲間に感謝したい。