新潟県高校夏季野球大会を制した中越が7日、新チームを始動、新主将に大会準決勝で4番を務めた鷲沢皇源(2年)が就任した。

当初は選手らの投票で決める予定だったが、鷲沢が昨秋から主将を志願、夏の甲子園中止が決まった5月20日に発表されていた。鷲沢は「2年生だけの遠征を経て『チームを引っ張っていきたい』という思いになった」と話した。

鷲沢は、もともと大学へ進学し高校教師になるのが夢だったため、進学先を迷っていた。だが「甲子園にも出場したい」という強い気持ちを捨てきれず、県内で甲子園最多出場の中越で「文武両道」を志すと決めた。「将来は指導者としても甲子園に出場したい」と話す鷲沢は、1年の最終成績が学年5位の頭脳派。「流れや状況を読んで全国を目指す戦いの中で、感性の鋭さがある」と本田仁哉監督(44)も、その思慮深さに期待を寄せる。鷲沢の持ち味は長打力。「前主将の広瀬航大さん(3年)のように『ここぞというときに決める』キャプテンになりたい」と決意を語った。

【飯嶋聡美】

◆鷲沢皇源(わしざわ・こうげん)2004年(平16)2月22日生まれ、妙高・新井出身。小学2年から白峰ジュニアで野球を始め、新井中では捕手。中越では1年秋からベンチ入りし、内、外野手。172センチ、71キロ。右投げ右打ち。