今秋ドラフト候補の履正社（大阪）・小深田大地内野手（3年）が、チームを勢いづける2点適時打を放った。

初回に2点を先制し、2回2死満塁の好機、星稜先発・荻原の外低めに入った変化球をとらえた。打球はセンターで弾み、走者2人が生還。「すごくいいコースに飛んでくれたなと思いながら走っていました」。この回一挙6得点。序盤の猛攻を呼び込んだ。

高校最後の相手は星稜。昨年のセンバツでは初戦で完封負けを喫し、夏の甲子園決勝では5－3で勝利した相手。「夏は3年生に引っ張ってもらったので、自分たちの代で勝ちたかった。決勝戦のつもりで戦えたんじゃないかなと思います」。大阪独自大会の準決勝、大阪桐蔭戦の前には、1個上の先輩である阪神井上から激励メッセージが届いていた。

「ホームランを狙うのもいいけど、チームのために打つのが一番」－

この日もその言葉を胸に、チームのための打撃に徹した。

「まだこのチームで試合がしたいというのが本心ですが、これからはそれぞれがしっかり自分の目標に向かって進んでいけるように」

新たなステージに向けて、縁深い最高の相手に有終の美を飾った。