2メートルの長身左腕、札幌大谷の阿部剣友(3年)が10日、大安の日を選んでプロ志望届を提出し、日本高野連のホームページで公示された。明石商のドラフト上位候補、中森俊介投手(3年)らと同日にアップされたことを確認し「一気に緊張感が増してきた。指名されれば育成でもプロに行きたい」と話した。

コロナ禍の全体練習自粛期間に、決意を固めた。「2年の秋以降、力不足かなと進学に傾いた。今年の春先、練習自粛の間、ゆっくり考える時間があった。自主練習でボールの質やフォームに手応えがあって、気持ちに変化があった」。1年秋に明治神宮大会優勝、2年春センバツ出場と着実に経験を積んだが、2年夏以降は全国舞台に立つことができず、迷いが生じていた。自分と向き合う時間が増えたことが、失われた自信を取り戻すきっかけとなった。

プロ入りとなれば、198センチの西武大窪を抜き日本人最長身、現時点では193センチの広島K・ジョンソンらを抜く日本球界最長身左腕となる。「もしプロになれたら、他の投手にはない角度のあるボールで勝負したい」。サイズ同様、規格外のビッグな夢を抱き、10月26日のドラフトを待つ。【永野高輔】

◆阿部剣友(あべ・けんゆう)2002年(平14)5月17日、北斗市生まれ。北斗大野小3年時に大野少年ダイヤで野球を始める。北斗大野中から札幌大谷に進み、1年秋からベンチ入りし、公式戦デビュー。18年秋の明治神宮大会、19年春センバツ出場。今夏の南北海道大会は4強進出。家族は両親と弟。好きな選手は大谷翔平、好きな食べ物は焼肉、好きな言葉は「感謝」。50メートル走6秒7。遠投105メートル。200センチ、98キロ。靴のサイズは29。左投げ左打ち。