天理の193センチ長身右腕・達(たつ)孝太投手(2年)が、新チームの公式戦初戦に背番号1をつけて登板。7回コールド勝ちの中、7回を1安打無失点、6奪三振、無四球で完封した。

達対策で相手はバスター打法を徹底してきたが「まったく気にならなかった。今日はフォークが一番よかった。今日はフォークが多かったですね」と、これまであまり使ってこなかったフォークの精度も高まってきているようだ。

中村良二監督(52)からはこの秋の「全試合完投」指令をされている。中村監督は「奈良は夏の独自大会も3年生中心だった。下級生は相手のデータが取れない。行き当たりばったりでやるので、一番信頼できる投手でいくしかない」と、全幅の信頼でマウンドに送り出している。

8月11日に甲子園交流試合で9回に1イニングだけ登板して1カ月、新チームのエースとして、中京大中京(愛知)、県岐阜商との練習試合でも完投。「3、4週間前くらいだった」という東大阪大柏原との練習試合では、自己最速を2キロ更新する145キロを計測するなど、順調に成長している。

「今日の直球は100点(満点)なら40点。もう少し直球で押せないと」と、無失点にも納得はしていない。それでもブルペンで「今日は体が開いている」と感じ、試合中に投球フォームを微調整するなど、対応力も発揮。昨秋は下級生として近畿王者に貢献したが、この秋は背番号1で2年連続の近畿王者に導く。