公式戦初登板の横浜・山田烈士(れお)投手(2年)が1安打で完封。5回コールドで県大会初戦を突破した。

初回から得意の右打者へのアウトロー真っすぐ、キレのあるスライダーを決め球に、カーブ、チェンジアップと投げ分けた。1安打5三振、4四球。「勝ったことはよかったんですが、しっかりコントロールできていなかったので。うれしい半面、反省が多いです」と、好投にも反省が口をついた。

入学当初は、1つ上の学年の最速152キロ左腕・松本隆之介投手(3年)、最速147キロ右腕・木下幹也投手(3年)の速球投手に影響を受け、スピードを追い求めた。

この冬、138キロまで伸ばしたものの、練習では打者に痛打されることが多く「スピードではなく、制球力とボールの出し入れで勝負する」と方向転換。「指先で最後に押すイメージで」と、指にかかったキレのあるボールを意識した。徹底的に投げ込み、指先は、いつもマメで硬く黒くなるほど。村田浩明監督(34)は「山田は努力家で成長著しい。(メンバーだけが入寮できる)寮に入るために、必死に頑張っている。こういう選手の頑張りが、チームの相乗効果につながります」と成長をたたえた。

エースの最速147キロ左腕・金井慎之介投手(2年)は3番右翼で先発出場し1安打2四球。「今日はマウンドで投げている山田に、野手として声かけをしっかりできた。次は投げたい」と力を込めた。