花巻東(岩手)の本格派右腕・松本遼大投手(3年)がプロの舞台に挑む。ドラフト開始から2時間半後、日本ハムから育成1位指名を受けた。「いつ呼ばれるのかドキドキしていた。ホッとした気持ちです」と安堵(あんど)の表情を浮かべた。入団すれば同校出身者では、16年の楽天千葉耕太投手(22)以来、節目となる10人目のプロ野球選手が誕生する。

松本は「自分は育成なので、課題を1つ1つクリアしながら、日本ハムの一員として活躍できるように頑張りたい」と気持ちを引き締めた。188センチ、96キロの長身を生かした角度のある最速148キロ直球が持ち味。ツーシーム、シュートなど6種類の変化球も操る。将来性を感じさせる右腕は「自分の長所は真っすぐ。球速もそうですけど、キレをもっと上げていきたい」と、さらなる上積みを誓った。1日も早く支配下登録をつかみ、1軍のマウンドで躍動してみせる。

目標は大きくメジャーリーガーを掲げ、偉大な先輩の背中を追う。同校OBのマリナーズ菊池雄星(29)、エンゼルス大谷翔平(26)の両投手は憧れの存在。「大谷さんがいた同じ球団に選んでいただいて、何かの縁を感じる。自分もいつか、世界で活躍する投手に成長したい」と目を輝かせた。大志を抱き、はい上がっていく。【佐藤究】