今秋ドラフトで指名された県勢2選手が9日、指名あいさつを受けた。DeNA5位のヤマハ・池谷蒼大投手(21)は、浜松市内の同社で球団関係者4人を迎え、プロに臨む意気込みを語った。広島育成1位の磐田東高・二俣翔一捕手(18)は、磐田市内の同校で担当スカウトと対談。1日でも早く、支配下契約を勝ち取ることを誓った。

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ヤマハの池谷はDeNA・吉田孝司顧問兼球団代表補佐(74)らとの歓談後、気持ちを込めて語った。「『本当に自分がプロにいくんだな』という思いが芽生えてきた。DeNAは左腕が多いが、負けずに1年目から1軍で投げることを目標にやっていきたい」。

チームは前日8日までJABA伊勢・松阪大会に参戦。池谷は未登板に終わったが、最後までチームに帯同。地元・浜松へ戻ったのは同日午後10時前だったというが、疲れの色を見せなかった。対戦したい打者にヤクルト村上宗隆内野手(20)を挙げ「同世代で刺激を受けた選手。自分の直球がどれだけ通用するか楽しみ」と声を弾ませた。

この日、池谷と初めて顔を合わせた吉田顧問は「負けん気の強そうな顔をしている」と笑顔。印象について「両手両足をダイナミックに使い、素晴らしい直球を投げる。チェンジアップも投げ、補強ポイントだったセットアッパーに適しているかな」と話した。

27日には、都市対抗1回戦で日立製作所(茨城県日立市)と対戦。池谷にとって、社会人野球最後の公式戦が始まる。「会社に貢献するために全力で準備したい」。プロ入りを前に浮かれることなく、大仕事に向けて気を引き締めた。【河合萌彦】