今春センバツ出場が濃厚な市和歌山が5日、和歌山市内の同校で始動した。今秋ドラフト候補で最速152キロ右腕の小園健太投手(2年)はキャッチボールやフィールディング練習などで汗を流した。自慢の速球に加え、カットボールや2種類のツーシームを操る本格派で、今年の高校生トップクラスの力量を備える。

この日もプロ志望を公言したが「春の甲子園優勝、夏の甲子園優勝で、日本一を達成したい」と意気込んだ。この冬は速球の球威アップに取り組む。「回転数や回転軸にこだわってやっていきたいです」と意気込んだ。この日はNPB3球団が集結。ロッテ、オリックス、楽天のスカウト陣が動きをチェックした。オリックス谷口悦司スカウトが「バランスがいい。体も大きくなっています。上位で来る選手だと思いますし、見る機会は多いでしょう」と話せば、楽天愛敬尚史アマチュアスカウトグループマネジャーは「関西で一番、注目されるだろう。フォームもいいし、何よりコントロールがいい。この高校に通わせてもらいたいと思います」と熱視線だ。

高校通算31本塁打の松川虎生(こう)捕手(2年)もプロ注目のスラッガーだ。フリー打撃では逆方向も意識しながらスイングした。「センバツは日本一を考えている。意識の高い集団を求めてやってきている。(自身のアピールポイントは)打撃の長打力」と胸を張った。投打の柱に実力者を擁する市和歌山が、全国の頂点を目指す。