2年ぶりのセンバツが開幕した19日、プロ野球のオープン戦6試合には開幕投手11人が登板する(10人は発表済み。DeNA浜口は最有力)。26日の開幕戦まで中6日の最終登板。開幕投手と甲子園出場の、ちょっと意外な関係性とは。

◆巨人菅野智之投手(東海大相模)-ロッテ二木康太(鹿児島情報)

名門出身の菅野だが、春夏通じて甲子園出場経験はない。3年夏の準決勝横浜戦では、打者として珍しい「振り逃げ3ラン」を記録。ライバルを破ったが決勝で桐光学園に敗退。二木は3年夏の鹿児島大会で創部以来初の4強に導いたが、準決勝で樟南に敗れた。

◆ヤクルト小川泰弘(成章)-楽天涌井秀章(横浜)

小川は3年春に21世紀枠でセンバツに出場。初戦の駒大岩見沢(北海道)戦に勝利し、創部103年目で甲子園初勝利を飾った。涌井は2年春、3年夏に甲子園出場。同学年のダルビッシュ(東北)らとともに注目を集めた3年夏はエースとして8強入りを果たした。

◆西武高橋光成(前橋育英)-DeNA浜口遙大(三養基)

高橋は2年夏にエースとして甲子園初出場初優勝を達成。6試合50回を投げて自責点2。3年夏は群馬大会3回戦で敗れた。浜口は3年夏の佐賀大会3回戦で敗れ、春夏通じて甲子園出場はなし。神奈川大に進学し、ドラフト1位指名をつかんだ。

◆中日福谷浩司(横須賀)-日本ハム池田隆英(創価=開幕投手は上沢)

文武両道だった福谷は愛知・横須賀出身。最高成績は2年夏の愛知大会4回戦で甲子園出場はなし。慶大理工学部からドラフト1位指名を受けた。

◆オリックス山本由伸(都城)-阪神藤浪晋太郎(大阪桐蔭)

山本は高校時代、巨人太田、ヤクルト梅野、阪神浜地とともに「九州四天王」と称された。3年夏の宮崎大会は3回戦で宮崎商に敗れ、春夏通じて甲子園出場なし。藤浪は1学年下の森(西武)とバッテリーを組み、12年に史上7校目の甲子園春夏連覇を達成した。

◆ソフトバンク石川柊太(総合工科)-広島大瀬良大地(長崎日大)

石川は都立の総合工科で、3年夏に東東京大会で8強入り。甲子園出場はなく、創価大を経て13年育成ドラフト1位で入団した。大瀬良は3年夏の長崎大会準々決勝で清峰・今村(広島)を破り、甲子園に出場。1回戦で菊池(マリナーズ)擁した花巻東(岩手)に敗れた。

日本ハム開幕投手の上沢直之(専大松戸)は3年夏の千葉大会2回戦で延長再試合の末に敗れ、甲子園出場経験はない。

今季の開幕投手12人中、甲子園経験者は5人。センバツに出場する選手の活躍に期待しつつ、テレビの前で見守っている全国の高校球児にもまだまだ多くのチャンスが広がっていそうだ。