春夏通じて初出場の聖カタリナ学園(愛媛)は、昨秋の東京王者に善戦及ばず競り負け、初勝利ならなかった。

先発は最速145キロのエース右腕・桜井頼之介(3年)。立ち上がりから130キロ台後半の直球を軸に攻めた。

だが、2回無死、相手6番・鈴木悠平外野手(2年)に120キロスライダーをとらえられ、大会1号となる左越え本塁打を被弾。3回にも1死一塁で、123キロスライダーを打たれ左越え2点本塁打にされた。桜井は2被弾に「コースが甘く高さがすごく高かった。それが原因でホームランを打たれた」と嘆いた。

打線は6回2死満塁のビッグチャンスを得たが、5番・上田将史内野手(3年)が空振り三振に倒れた。それでも、食いさがり7回2死一、三塁から相手投手のパスボールで1点を返し甲子園初得点だ。

8回に1点を加えられ1-4にされたが諦めず、9回に意地を見せた。相手の3番手投手を攻め、1死満塁から暴投でまず1点。さらに、中犠飛で1点差に詰め寄った。だが、2死満塁で4番・川口翔大内野手(3年)の三ゴロで試合終了。追い詰めたがあと1歩届かず、桜井は「(打線は)援護してくれたが、自分が打たれてしまったので負けた」と悔しがった。それでも、越智良平監督(40)は「(選手は)現時点でよく戦ってくれた。菅生さんからいいゲームをさせてもらい、いいものをいただいた」と前向きだった。【菊川光一】

 

聖カタリナ学園・越智監督 選手がいい顔をして野球をやってくれて、いい戦いをしてくれた。

 

聖カタリナ学園・小沢主将 僕たちが1勝でも多く勝って、代々引き継いでいきたかったが出来なかった。たくさんの他のチームが出場できない甲子園でプレーさせてもらった。もう1回帰ってくるため、課題をつぶして完全な状態にしたい。機会があればリベンジしたい。

 

聖カタリナ学園・桜井(2被弾に)「(打たれた球は)スライダーだった。コースが甘く高さがすごく高かった。それが原因でホームランを打たれた」