神戸国際大付のエース右腕、阪上翔也投手(3年)は不完全燃焼の春になった。志願して先発したが「マウンドで自分の力が出せなかった」と浮いた球を痛打され、2回途中4安打4失点で降板。右肘故障明けの影響もあってか、初戦の北海(北海道)戦と同じ1回2/3でマウンドを去ると、2番手以降も打ち込まれ、14安打13失点で大敗した。

祖母の平松千恵子さんが、昨年12月に74歳で亡くなった。中学の3年間、祖父・弘次さんが監督を務めた「打田タイガース」(現打田ヤングタイガース)でプレーするため、親元を離れて兵庫から和歌山に移った。祖父母宅から通学し、料理上手な祖母に栄養をつけてもらった。母の万季さんは「(コロナで甲子園に)『行けなかったらテレビの前で見ようね』と話していました」と、スタンドに遺影を立てて見守った。阪上は「力を出せなくて申し訳ない。夏までに埋めて隙のないチームを作りたい」と前を向いた。【望月千草】

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