中京大中京の加藤優翔(ゆうと)捕手(3年)が、好リードでエース畔柳亨丞(くろやなぎ・きょうすけ=3年)を甲子園2度目の完封勝利に導いた。前半5回を終え、東海大菅生に安打を許さず、塁上に出した走者は四球の1人だけ。「序盤、ストレートを張っていたのがわかった。そこでどういう球種を投げるか、事前に決めていた。畔柳がよく投げてくれたので、(9回で)被安打2で抑えることができました」と、エースをねぎらった。

初回にこの日最速の148キロをマークした速球に加え、カーブを決め球に。「落差があるカーブのあとの高めストレートは、有効になってくる。カーブの落差のあとにインハイ、真ん中高めでも打者的にいやなストレートだと思います」と振り返った。

力んで3四球を出し、2死満塁のピンチを招いた9回も女房役は落ち着いていた。タイムを取り「スコアボード、見てみ。6点差、あるぞ」と声をかけ、畔柳を落ち着かせた。負けず嫌いのエースの性格を理解した上で、的確な助言を送り、完封をしっかり支えた。

◆愛知対大分 準決勝で中京大中京と明豊が対戦。過去は愛知県勢が大分県勢に対し春夏通算8勝0敗。