東海大相模(神奈川)が“打倒・達”に向け、バットを振った。

センバツ準決勝の天理(奈良)戦を翌日に控えた30日、まずは午前中、兵庫・西宮で約3時間の練習。ノック、シート打撃、フリー打撃などを行った。ここまでの3試合、1失点完投、完封、8回2失点の天理・達孝太投手(3年)をどう攻略するか。1番打者の門馬功外野手(3年)は「達投手の高めの真っすぐではなく、低めを打つことを統一しました」。午後は宿舎でミーティングを行い、さらなる意思統一を図った。

「とにかく、受け身にならないことが一番」。門馬敬治監督(51)は力説した。「達君という今の高校野球の中では、トップクラスの投手。打つことは難しいが、得点することをテーマにチーム全体で徹底していきたい」と続けた。ヒットを打つ、打たないではなく、機動力も絡めて、どう得点していくかにこだわる。

前日の準々決勝では、大塚瑠晏主将(3年)が急性胃腸炎で欠場。この日も練習には参加せず、静養に努めた。門馬監督は「今大会は厳しいと思う。本人にも昨日、まずは体を治そうということを伝えました」と話した。主将代役を務める副キャプテンで、監督の次男である功外野手は「チームとして痛いこと。自分が代わりだが、1人1人がちょっとずつやっていくのが大事。全員が協力してくれている」とチーム力を強調した。