東海大相模(神流川)は、エース左腕の石田隼都投手(3年)が15奪三振で完封し、優勝した11年以来、10年ぶりの決勝進出を決めた。

石田は14奪三振で完封した準々決勝の福岡大大濠戦に続く2試合連続の完封。122球を投げて3安打に抑え、今大会26イニング連続無失点と快投を続ける。

試合後のお立ち台では「初回に1点取ってくれたので、それを守り切る気持ちでした」と言い「インコース、アウトコースに真っすぐをコースに投げられたのは良かった。(内角攻めも目立ち)構えたところに投げるのは昨日の夜から話していた。そこを意識して投げました」と言った。

今大会は26イニングを投げて43奪三振。準決勝では6者連続三振も奪った。「ピッチャーで一番かっこいいのは三振だと思う。それがとれたのは良かった」と喜んだ。

打線は天理(奈良)のエース達孝太投手(3年)が先発回避した中で、1回に4番柴田疾内野手(3年)の左前適時打で先制し、9回は暴投の間に追加点を挙げた。

門馬敬治監督(51)は「非常に厳しい試合。達くんは投げてきませんでしたが、2人とも非常に能力の高いピッチャーでしたので最後まで気が抜けない試合でした」と振り返った。

石田の投球については「前半ちょっとボールが高かったので気がかりだったが、天理打線をよくバッテリーで研究して、その成果が出たと思います。短い時間ですけど、3試合を見させてもらって、バッテリーの石田、小島が感じたこと、多くのかかわる選手が情報として提供してくれたこと、それを試合の中で実戦できたことはうれしく思います」と言った。

10年ぶりの優勝を目指す4月1日の決勝に向けて「一戦必勝です。また明日甲子園球場で試合ができることがうれしいですし、選手には思う存分、縦じまのプライドを胸に頑張ってもらいたい」と期待。石田は「チームの目標は日本一。明日に備えて今日の準備をしっかりやることを意識したい」と引き締めた。