中京大中京のエース畔柳亨丞投手(3年)は4回から2番手で登板し、肩肘の違和感で2回1/3で降板した。

ここまでほぼ1人で投げ抜いてきた疲労は、ぬぐえなかった。「肩を作っているときから肘が重くて、もう力が入らない状態だった。急いで準備して余計に力が入って腕に負担がかかってしまった」と唇をかんだ。

4回から投球練習を始めて、5点を奪われた同2死一塁から登板。相手2番を2球で中飛に抑え、続く5回は2者連続三振、6回も変化球主体で3者連続三振を奪う快投をみせたが、6回の打席で代打を送られた。

打席が回る直前には、ドクターが三塁側の中京大中京のベンチへ。トレーナーらのケアを受け、続投を断念した。

畔柳は初戦から準々決勝までの3試合全てに先発。計379球を投げていた。「1人の投手は1週間500球以内」のルールがあり、この試合の可能投球数は121球だったが、わずか31球でマウンドを降りた。「なんとかチームを勝たせたい一心で投げたけど、途中で降板して申し訳ないです。もっと自分にタフさをつけて夏に戻りたい」と声を振り絞った。【望月千草】