掛川東(西部5位)は、12-2で星陵(東部4位)に圧勝。宇田篤史捕手(2年)の攻守での貢献が光った。夏のシード権を懸けた2回戦8試合は、25日に行われる。

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掛川東の宇田が、勝負どころで快音を響かせた。1-1の4回表2死二塁で打席が回った。「ベンチ内で、内角は直球しか来ないという認識があった」。狙い通り初球の内角直球を捉えると、打球は左翼手の頭上を越えた。自身初の決勝打となる貴重な勝ち越し適時二塁打を皮切りに、チームも快勝。「めっちゃうれしかった」と、白い歯を見せた。

実は今春、西部地区大会前の練習試合で無安打と、不振が続いた。だが、同2回戦の袋井戦で初安打をマーク。「1本出て楽になった」と常葉大菊川との3回戦では初本塁打を放ち、県大会初戦のこの日も2安打3打点と好調だった。「打撃は期待していないから(打順が)8番」と話す世古雄馬監督(38)をまたも“裏切った”。

女房役としても、先発右腕の鈴木魁投手(3年)を好リードした。「変化球を多めにして『打たせて取る』を心掛けた」と相手に的を絞らせず、2失点。4大会ぶりの夏のシード権を懸けた静岡との2回戦に備え、エース見目(けんもく)大弥(3年)の温存もきっちり成功させた。

その大一番へ「配球、後ろにつなぐ打撃で貢献したい」と意気込む扇の要が、次戦も攻守でチームをけん引する。【前田和哉】