21世紀枠でセンバツに出場した具志川商(沖縄)が8-0の7回コールドで同8強の福岡大大濠を下し、初めて決勝に進んだ。公式戦2戦目の登板で初先発の下手投げ右腕・山田極登(きわと=3年)が亡き父義成さん(享年46)への思いを胸に、昨秋九州大会準々決勝、センバツ2回戦で敗れた相手にリベンジした。九州国際大付(福岡)は、優勝した18年以来の決勝進出を果たした。
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背番号15の山田が7回2安打無失点で、亡き父に快投を届けた。楽天牧田を参考にする下手投げの投球フォームで、制球は抜群。110キロ台の直球と100キロ前後のカーブ、スライダーで、センバツ8強打線を翻弄(ほんろう)した。マウンドでは何度も「親孝幸(おやこうこう)」と記した帽子のつばを見て、気持ちを奮い立たせた。
昨年10月17日、父義成さんを亡くした。「『きついことがあっても、自分のためにしっかり前を向いて頑張れ』と言われ、つらい時は思い出した」という最愛の父からの言葉を支えにしてきた。
センバツではメンバー18人から外れ、甲子園ではボールボーイだった。「悔しい思いで涙したが、練習を人一倍頑張ろうと思った」とはい上がった。三度目の正直で、ついに福岡大大濠を撃破。「夏は甲子園に行ってマウンドで投げたい」。かなえたい夢が、山田にはある。【菊川光一】
○…福岡大大濠は、昨秋九州大会準々決勝、センバツ2回戦で勝った具志川商(沖縄)に、3度目の対戦でリベンジされた。相手の右下手投げ投手を最後まで攻略できず、わずか2安打。夏へ課題を残した。
八木啓伸監督(43)は「サイドから動く球に対応できなかった」と反省。川上陸斗捕手(3年)も「直球がシンカー気味に落ち、緩い球を意識して速い球に対応出来なかった」とガックリだ。エース毛利海大投手(3年)以外の3投手も12安打を浴び8失点。控え投手のレベル向上も、夏に向けた課題になった。

