5年ぶり13度目出場の北海道栄が、遠軽に6-5の延長10回サヨナラ勝ちで、初戦を突破した。昨秋に投手から転向した奥山陸也捕手(3年)が、サヨナラスクイズを決めるなど3安打4打点で勝利に導いた。白樺学園は昨秋全道8強の札幌光星に6-4で競り勝った。クラークは札幌平岸に10-0の5回コールドで1回戦を勝ち上がった。

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クラークが圧勝で3年ぶりの初戦突破を果たした。メンバーただ1人の1年生、新岡歩輝遊撃手が投打でキラリと光った。2回1死二、三塁で先制の左前適時打を放ち打線に火を付けると、10-0の5回からは公式戦初登板し、3人で切って取った。「緊張はあったが、守備でも落ち着いてプレーできて良かった」と振り返った。

当初、登板の予定はなかったが急きょ、佐々木啓司監督(65)の指示でマウンドへ。同監督は「春から1年生をメンバーに入れるのは久しぶり。千葉以来かな。それだけ楽しみな選手」と話した。16年春、当時1年だった千葉慶大内野手(大商大3年)をメンバーに抜てきし、同年夏には初の甲子園出場を果たした。新岡歩は「春に力をつけ、夏につなげたい」。有望なルーキーを融合し、チームに磨きをかける。

▽クラーク・伊藤大輝一塁手(3年=3安打3打点に)狙い球をしっかり絞って、甘い球をとらえることができた。1本ほしいところで打てて良かった。

 

○…札幌平岸は昨夏の北北海道大会王者に敗れ、初陣を飾れなかった。先発の水屋翔太投手(2年)は2回に打球が左太ももを直撃しながら、4回まで投げ10安打9失点。「踏み込むと多少痛みはあったが、投球には影響はなかった。全道大会の雰囲気を感じられたのは貴重な経験。この敗戦を糧にして夏にまた道大会に出たい」と話した。

▽札幌平岸の山口和哉監督(52) しっかりバットを振ってくる相手を見て勉強になった。上のレベルへ行くために、この経験を生かしていきたい。