札幌南が“ドラゴン桜効果”で00年以来の夏甲子園へ好発進した。

1回、無死二塁から桐田悠司投手(3年)が右中間へ先制の適時二塁打を放つなど2点を先取。その後も打線がつながり、3回までに6点を挙げるなど、10安打12得点の5回コールドで勝利を決めた。池田琢磨主将(3年)は「練習の成果が出た」とうなずいた。

00年甲子園出場メンバーの田畑広樹監督(38)は「力がない」と、現チームを史上最低世代と呼び、「野球偏差値35からの甲子園出場」とユニークな目標を掲げている。同監督の推奨で選手たちはTBS系テレビドラマ「ドラゴン桜」を視聴して、野球への刺激にしているという。桐田は「野球に生きる部分もある」、池田は「野球につながるヒントもある」と話す。

同校は北海道内有数の進学高として知られる。今春の国公立大合格者は300人(うち現役218人)。東大には13人、京大には18人が現役合格を果たしている。池田は「まだまだ発展途上。歴史に名を残せるようにしたい」と意気込む。勝負はまだ始まったばかり。ドラマのような快進撃で旋風を巻き起こしてみせる。【山崎純一】