夏の愛知大会が開幕。3年ぶりの優勝を目指す愛知産大三河が半田農に6回コールドの快勝で初戦を突破した。

2回に9番籠谷颯人外野手(2年)の犠飛で先制し、1番杉山諒外野手(3年)の左越え適時三塁打に敵失が絡んでこの回3点。その後も追加点を重ね相手を突き放した。投げてはエース左腕の石原和馬投手(3年)がキレのある直球を武器に6回無失点9奪三振の好投。主将としてもチームをけん引する左腕は「ベンチ外の部員も含めて次戦も全員で勝ちに行く」と意気込んだ。

悪天候の影響で開始が約1時間遅れ、試合の入りが難しかったようで、桜井春生監督(51)は「順延はないと思って準備していたつもりだったが、試合が始まるとどこかしっくりこない感覚があった。選手にはもっとメリハリを持ってほしい」と厳しい表情だった。

昨秋は中京大中京、今春は享栄に敗れ「私学4強」の壁に阻まれてきた。それでも指揮官は「先のこと考えたら痛い目を見る。目の前の相手に集中する」と冷静に次を見据えた。

1つずつ壁を乗り越え、きたる時に向けて牙を研ぎ続ける。リベンジの夏は始まったばかりだ。【山崎健太】