ノーシードから30度目の夏制覇を目指す早実(西東京)が、大勝発進を決めた。13日の試合が雨でノーゲームとなり、仕切り直しとなった夏初戦。大成相手に7回コールド勝ちを収めた。打の中心である清宮福太郎主将(3年)は3打数2安打2打点2四球、2つの適時打を放つ活躍を見せた。自身初の甲子園出場へ向け、戦国西東京を勝ち抜く1歩目を踏み出した。

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福太郎の最後の夏が、改めて始まった。前日13日はチームを勢いづける二塁打を放ったが、幻の一打となった。迎えた今日の試合では、その分を取り返すように躍動。第1打席は投飛に打ち取られたが、「高い球を上げてしまいました。次の打席からは目線を下げて、ボールを選んでいこうと考えました」と、すぐさま修正。これが2本の適時打につながった。

4回1死三塁で迎えた第3打席、直球をライナー性で中前へ。続く第4打席も5回1死一、三塁の場面から左前へ同様に強い打球を放った。「(チームとして)ポップフライが多かったです。3番を打っているので、自分がそういう姿をみせるのは良くないかなと思いました」と、結果でチームを鼓舞した。

最大の目標を目指す。日本ハムの兄、幸太郎もプレーした聖地へ向けては「1戦1戦集中して戦って。その先に甲子園があるのかなと思います」と、まずは目の前の勝負に集中する。兄から試合前に連絡は特になかったという。

和泉実監督(60)は、福太郎をエースの田和廉(3年)とともにキーマンにあげた。「1打席目は力んでたけど、すぐ修正しましたし。全部打てたり、全部抑えられるわけではないけれど、最後までやりきってくれればチームに諦めない雰囲気が出ますから」と、投打の軸である2人に期待を込めた。次戦の3回戦は19日、昨夏独自大会準Vのシード校、佼成学園と対戦する。【阿部泰斉】