19年夏の福岡大会王者、筑陽学園が、小技を重ねた攻撃で小倉東を9-1の7回コールドで下した。

合計6犠打で、うち5回は得点に絡んだ。毎日欠かさずに行ってきた約1時間のバント練習が奏功。江口祐司監督(58)は「あまり力がないチームなので、チャンスをしっかり作らないと。とにかくスコアリングポジションに走者を進めるという戦術を使ってます」と明かした。

初戦だった2回戦から数えると、3試合で合計17犠打。主将の大内来汰(らいた)内野手(3年)は「自分たちの野球は送りバントでつないでいく野球。今日はバントミスがあったので、次のゲームまでに修正したい」と気を引き締めた。

6犠打に加え、2犠飛も記録。12安打9得点で、効率よく試合を進めた。江口監督は「まだまだ強豪校はたくさん残っている。どれだけ少ないチャンスをものにしていくかがポイントになる」と、今後を見据えた。昨年の独自大会を除き、“2連覇”を目指す王者が、スモールベースボールで聖地を目指す。【只松憲】