昨秋県王者の加茂暁星は三条に11-1で8回コールド勝ちした。1-1の5回表に主将で1番の椿大雅(3年)が勝ち越しの中犠飛で前半の重苦しい空気を断ち切った。

頼れる主将が試合の流れを変えた。1-1となった5回表1死二、三塁。椿が勝ち越しの中犠飛を放った。「『何が何でも』という気持ちで食らいついた」。1ボール2ストライクと追い込まれた打席で意地を見せた。主将の一打で重苦しい空気が払拭(ふっしょく)されると7回に4点、8回に5点と集中打で三条を突き放した。

相手の様子をうかがい、序盤は自分たちのリズムが作れなかった。三条とは春の県大会後の練習試合で10点差で敗れていた。初回からチャンスは作っても、あと1本がでない。苦しい展開だったが「2-1で(前半を)折り返したことは大きかった」。主将は胸を張って言った。「4回戦以降はさらに苦しい展開になると思うが、チーム全体の雰囲気をいい方向に持っていきたい」と20日の4回戦・北越戦を見据えていた。【飯嶋聡美】