札幌国際情報が今春の地区予選代表決定戦で大敗していた札幌静修にリベンジを果たした。春は0-10の5回コールド負けも、この日は9-0の7回コールド勝ち。背番号10をつけた先発左腕の木村が7回4安打無失点、11奪三振と好投し「大敗の悔しさを持って臨んだ。しっかりゲームをつくれて良かった。本当にうれしい」と振り返った。

元日本ハム投手、有倉雅史監督(54)の策が効いた。春の対戦では背番号1の平川蓮(3年)が先発し、1死も取れず3安打1失点降板。「立ち上がりが勝負かと。木村の変化球に相手が対応できていないと感じていた」。春に4回途中から3番手で登板していた木村を、この日は先発起用。初回いきなり3者連続三振を奪い、流れをつくった。

打撃面の約束事も生きた。有倉監督は「春は佐藤君の低めの変化球、右横手投げ常谷君の横からの球に苦戦していた」。球筋を見極めるため、追いこまれたらバスター。2点リードの4回1死二、三塁では柴田が2ボール2ストライクからバスターを試み、投手強襲の適時内野安打で貴重な3点目を奪った。春は腰痛で離脱していた柴田は「夏に間に合って力になれて良かった」。春は2安打無得点の打線が一転、この日は8安打9点と成果を出した。

昨夏の独自大会は好投手、原田航介(日体大1年)を擁すも、札幌第一との南大会決勝戦の4回途中で1週間500球の上限に達し交代。7回から3番手で登板した木村は1回2/3で5安打5失点と打ち込まれた。木村は「自分のせいで負けた。去年の先輩の分まで勝ち上がらないと」と話した。【永野高輔】