日本航空が接戦を制し、13年ぶり6度目の夏の甲子園出場を決めた。豊泉啓介監督は「感謝しかありません。もう試合に出られたことが…こんな状況の中で、試合に出させていただいて、感謝の気持ちでいっぱいです。甲子園でも一生懸命、泥臭く、必死に戦いたい」と話した。

0-0で迎えた3回2死三塁、7番土橋広夢外野手(2年)の左翼線への適時二塁打で1点を先制した。

4回は2死三塁、4番和泉颯馬外野手(3年)の右前適時打でさらに1点を追加した。

投手陣が、リードを守りきった。身長188センチの大型左腕、ヴァデルナ・フェルガス投手(3年)が先発し、走者を背負いながらも粘りの投球。7回を被安打7の1失点に抑えた。8回は東谷星哉投手(3年)、9回は背番号1の左腕・小沢耕介(3年)と継投でしのいだ。

6月に、校内で新型コロナウイルスのクラスターが発生。練習が制限され、実戦感覚もない厳しい環境の中、今大会に臨んでいた。初戦の甲府一戦は、3-2のサヨナラ勝ちで辛勝。準決勝ではセンバツに出場した東海大甲府に9-6で勝利し、決勝進出。今大会4本塁打を放った和田航弥内野手(3年)ら長打力のある打線が、チームをけん引した。豊泉監督は「他のクラブがインターハイ(予選)を辞退する中で、理事長や先生方のご配慮で出場できたことにより、ここまで来られました」と感謝していた。

◆日本航空 1932年(昭7)、甲府在郷軍人航空研究会を母体として創立された私立校。60年に山梨航空工業。生徒数は704人。野球部は60年創部。部員数は77人。甲子園出場は今回で夏6度目。春は1度。主なOBに元日本ハム、中日の八木。所在地は山梨県甲斐市宇津谷445。篠原雅成校長。