<高校野球埼玉大会:春日部共栄9-2松山>◇準々決勝◇24日◇レジデンシャルスタジアム大宮

6点リードされた4回、松山(埼玉)先発の佐藤芳樹投手(3年)に替わり、今大会初めてエース中島健心投手(3年)が登板した。大会直前の6月中旬、右肘の筋を痛め、満足いく投球ができなくなった。瀧島達也監督(54)の目から見ても、本来の腕の振りが戻っていないことはわかっていたが、「佐藤はもう限界だった。お前に託すというつもりで、マウンドに送り込みました」と話した。

4イニングを2失点。打撃では2打数2安打と必死に食らい付いたが、春日部共栄の勢いを止めることは出来なかった。「厳しい状況で試合を任せてもらったのに、展開を変えることができず悔しいです」と涙ぐみながら話した。

瀧島監督は「本当によく我慢した。普段は褒めませんけど、よく頑張ったと言ってやりたいです」と言葉を震わせながらも、ほほ笑みながら話した。【関根直人】