8年ぶりの甲子園には、あと1歩届かなかった。

帯広大谷の背番号「4」の右腕、大友裕太郎二塁手(3年)は強力帯広農打線にやられた。4回途中から3番手として登板も1回2/3を投げ7安打6失点。一度エース高橋にマウンドを譲ったが6回途中から再登板。8回に4失点と打たれ「最後の力を振り絞って投げたけど、抑えられなくて悔しい」と涙を流した。

今大会、リリーフとしてチームを支えてきた。元々、中学までは投手。チーム事情などもあり高校では主に二塁を守ってきたが、春の地区予選後、投手兼務となった。延長13回タイブレークの末、勝利した1回戦の旭川実戦では5番手で6回113球、準決勝の旭川大高戦では2度の救援で計81球を投じた。決勝進出の大きな力となったが、最後は力尽きた。

すべての力を出し切り「悔いはない」と話したが、この敗戦を糧に、今後は大学に進学して野球を続けていく予定だ。実家は芽室で麦やばれいしょなどをつくる農家。長男として「継ぎたい」と将来の目標もしっかり持っている。北大会4試合での計8安打だけでなく、気持ちを込めた計269球。大きな財産になる。【山崎純一】

▽8年ぶりの甲子園出場がかなわなかった帯広大谷・斉藤主将 ここまで来ることができて本当にみんなに感謝している。

▽帯広大谷・網野元監督(49) しっかり打たれましたね。すべてのピッチャーが打たれましたから、難しかったですね。打線もチャンスはあったが1本が出なかった。でもよく準優勝できたと思う。