報徳学園(兵庫)が東播磨との接戦を制し、準決勝進出を決めた。今夏初先発の背番号11、田村剛平投手(3年)が、打たせて取るピッチングで5安打1失点完投。「完投できてうれしい。後ろに久野(悠斗投手、3年)も控えていたので、ピンチでも思いっきり投げることができた」と充実の汗をぬぐった。

田村は報徳学園の野球に憧れ、中学から門をたたいた。高校入学後は同期でプロ注目の久野らと競い合って成長。春は調子を崩したが、大角健二監督(41)は「この大会のなかですごく良くなってきている。信頼できます」と目を細めた。

田村は目標を「甲子園、日本一」と即答。それは昨年、コロナ禍で甲子園出場の夢がついえた当時の3年生に託された「夢」でもある。

この日、準決勝の抽選が行われ、27日にV候補の神戸国際大付との対戦が決まった。3年ぶりの甲子園まであと2勝。全員野球で進撃する。【清水駿斗】