今秋ドラフト候補で最速148キロ右腕の達孝太投手(3年)を擁する天理が、高田商に逆転サヨナラ負け。準決勝で姿を消した。

天理は先発左腕の森田雄斗投手(3年)が4回までに4失点。高田商のペースで試合が進んだ。

天理・中村良二監督(53)は「先発投手の流れが悪く、予定より早く」と同点に追いついた5回から達をマウンドに送った。先頭は打ち取ったものの次打者に二塁打を浴び、1死二塁と得点圏に走者を背負った。高田商の4番、米田崚一外野手(3年)へ右前に勝ち越し適時打を放たれた。「思い通りの球がいかなかった。真っすぐの質、回転数が悪かった」と達。

だが、センバツ4強校の天理は諦めない。1点を追う9回1死二、三塁から内山陽斗外野手(3年)が左打席から右翼線に逆転2点二塁打を放ち、試合をひっくり返した。

しかし、直後の9回裏。失策が絡み1死二塁のピンチを招いた。迎えた高田商・津田侑輝内野手(3年)に直球を振り抜かれた。打球は前進守備の中堅手を越え、二塁走者が生還。さらに打者走者も、守備の中継プレーが乱れる間に生還。逆転サヨナラ負けを喫した。達は「負けるときはこんなもん。だがこの経験は今後に生きる。いい経験」と悔しさを押し殺すように前を向いた。

「一番はプロ。そのためにもここからが大事」

夢はメジャーリーガーと語る右腕は、悔しさを糧にまだまだ進化し続ける。