智弁学園が奈良大付に8回コールド勝ちし、昨秋から3季連続の県大会決勝進出を決めた。

プロ注目の前川右京外野手(3年)が、今大会3試合目の「1番左翼」で先発。2安打2四球で、5打席で4度の出塁と役割を果たした。小坂将商監督(44)は「最初は(状態の悪かった)前川に、1打席でも多く打席に立たせるために1番にしました。今では1番としていい仕事をしている」と評価する。だが前川は、一塁走者でけん制でアウトになった初回を反省。「あのアウトがあったから、ほかの出塁がどうこうではない」と、厳しい自己評価で気を引き締めた。

センバツでは開幕前から注目され、活躍を期待されたが「力みがあって結果が出なかった」と、3試合で10打数2安打、2打点の成績に悔しさが残る。夏の甲子園まで、あと1勝。甲子園の借りは甲子園で返す。【前山慎治】