春の東海大会準優勝の享栄が接戦を制し決勝進出を決めた。

先発の最速152キロ右腕、肥田優心投手(3年)が初回から制球に苦しみ2点を先制される。その後も終盤までリードを許す苦しい展開が続いたが、7回裏、1死三塁で2番白井真弘内野手(3年)の三ゴロを相手が失策し同点。その後、4番彦坂藍斗外野手(3年)が中前適時打を放ち、勝ち越しに成功した。彦坂は「自分のポイントで打つことを意識した」と振り返り、4番としての責務を果たした。

終盤まで試合の流れは大府に傾いていたが、3番手でマウンドに上がった最速151キロ右腕、竹山日向(ひゅうが)投手(3年)の投球が流れを変えた。「雰囲気が良くなかったので、攻撃につながる投球をしようと思った」。その言葉通り、5回2死から4者連続三振を奪うなど、こん身の投球で相手の勢いを止めた。9回に1点を失い、なおも無死満塁のピンチを招くも最後の打者を「気持ちで投げた」という150キロの直球でねじ伏せ、粘る大府打線を振り切った。

主将の佐久間強太(きょうた)外野手(3年)は「古豪復活をチームの目標としてやってきた」と力を込める。鬼門の準決勝を突破し、26年ぶりの夏の甲子園へあと1つだ。【山崎健太】