68年の夏の甲子園覇者・古豪の興国が準決勝に駒を進めた。

興国は4回まで毎回三塁まで走者を進めるも、あと1本が出ない苦しい展開だった。そんなまずい雰囲気を打破したのは中村莞爾(かんじ)内野手(2年)だ。6回無死三塁から「2打席目に(2死三塁の)チャンスをつぶしていた。先輩たちのためになんとしても」と真っすぐを強振した。引っ張った打球は右中間を真っ二つ。待望の先制点をもたらした。

この1点が決勝点となり興国は準決勝に進出。中村は「相手も強くなっていく。守って耐えて攻撃の流れをつくりたい」と守備から勢いをつくる意気込みを見せた。

先発左腕の大江遼也投手(3年)は9回5安打で完封し、12三振を奪った。