全国高校野球選手権静岡大会決勝から一夜明けた29日、2大会連続26度目の夏の甲子園出場を決めた静岡高ナインが、聖地へ向けて気持ちを新たにした。この日は練習を行わず、甲子園大会で着用するユニホームの採寸を行うなどし、心と体を休めた。

今大会、37イニング無失点と抜群の投球を見せた高須大雅投手(3年)は「やっと全国のライバルたちに並べた。甲子園でもっと自分の名前を知ってもらうために、まずは初戦で印象に残るような投球をしたい」。前日28日の試合後、ドラゴンズジュニアでともにプレーした県岐阜商・松野匠馬投手(3年)から祝福の連絡があり、「お前も明日(29日)の決勝頑張れよ」と返事。聖地での球友との再会を心待ちにしている。

決勝の東海大静岡翔洋戦で4安打1本塁打の4番池田惟音(いおん)外野手(3年)は「まだ実感がわかないです」と苦笑い。前日の試合後、帰りのバス車内で自身の携帯電話を確認すると、メッセージが200通以上届いていたといい「驚きましたが、すごくうれしかった」と振り返った。

池田新之介監督(44)も、届いた祝福への返事を終えると深夜になっていたといい「(以前に監督を努めた)焼津水産や島田商の教え子たちも送ってきてくれた。ありがたいです」と笑顔。練習は、30日から再開の予定。「本番に向け、これまでやってきたことの精度をさらに高めていく」と切り替えた。【河合萌彦】