36年ぶりの出場で甲子園初勝利を目指した小松大谷は、9回サヨナラ負けを喫した。カクテル光線に包まれた試合は午後9時40分に幕切れとなり、西野貴裕監督(46)は「悔しいに尽きる」と肩を落とした。

初回に東出直也捕手(3年)が先制打を放ち、4回にも東出に適時二塁打が生まれてリードを5点に広げた。それでも8回に高川学園に6-6と追いつかれ、9回は3四球で満塁のピンチを招くと最後は押し出し四球で敗れた。東出はバットでは3安打2打点と奮闘。2盗塁刺しもあったが、4投手の女房役としては悔いも残した。「最後は粘りきることができず悔しさがあるけど、小松大谷としては何も終わっていない。後輩に引き継ごうと思います」。今大会の選手宣誓を務めた木下仁緒(にお)主将(3年)は「最後まであきらめず戦えたことは胸を張っていい」と上を向き、聖地初勝利への挑戦は新チームに託された。

試合後、東出は「今後はプロ一本で考える。プロ志望届は提出させていただきます」と新たなステージへの挑戦を明らかにした。【林亮佑】