日本高野連・小倉好正事務局長が19日、継続試合の導入について検討する考えがあることを明かした。

この日の甲子園は、第1試合の日大東北(福島)対近江(滋賀)戦が5回裏途中で、今大会2度目の降雨ノーゲームとなった。高校野球の試合成立条件は7回終了のため、同戦は20日に順延となった。

その後、大会本部は雨天対応を巡るオンライン会見を開き、試合開始の判断に至った経緯を説明。その中で、後日あらためて中断時点から再開するサスペンデッド導入の考えはないか聞かれた小倉事務局長が「投手の障害予防、球数制限について、いろんな課題が出ています。選手権大会が終わった後、整理しながら検討していきたい」と答えた。さらに「我々は『サスペンデッド』という言葉ではなく、昨年度も『継続試合』という表記で議論していました。それを含めて、今後も検討していきたい」と続けた。

日本高野連が検討している「継続試合」とは、試合の成立条件を満たしていない段階でプレーを止め、後日、続きを行うというもの。この日の第1試合のケースが当てはまる。

一方で、8回表途中でコールド試合となった17日の大阪桐蔭対東海大菅生戦(西東京)のようなケースは、今後もコールド試合として扱い、継続試合の対象とはしない。

「1人あたり1週間500球以内」の球数制限があるが、ノーゲームとなった試合で投げた球数も、制限の対象にカウントされる。今後、継続試合が導入されれば、ノーゲームがなくなり、いわゆる“無駄球”が解消されることとなる。

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