2年ぶりに開催された夏の甲子園の決勝は「智弁対決」になった。智弁学園(奈良)は先発小畠一心投手(3年)が9回1失点完投&決勝3ランの大活躍で京都国際を下し、同校初の夏決勝に導いた。智弁和歌山は近江(滋賀)の好右腕、山田陽翔外野手(2年)から4点を奪って攻略。02年以来、19年ぶりの決勝で3度目の全国制覇を狙う。兄弟校が夏の甲子園決勝で戦うのは103回目で初めて。「朱赤」のユニホームが激似のそっくりさん対決は午後2時プレーボールだ。

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智弁和歌山の主将・宮坂厚希外野手(3年)が4安打の活躍で13年ぶりの決勝進出に貢献した。Twitter上で、俳優・伊藤英明に似ていると話題の宮坂は1回から大暴れだった。

1回は先頭打者として右中間を破る二塁打で出塁。5回には先頭打者として左前安打、6回でも右前安打で出塁、終盤の8回にも内野安打と調子の良さが際立った。宮坂は「全打席、試合内容をうまく運ぶ中で貢献できたので良かった」と手応えを見せた。

中谷仁監督(42)は1番伸びた選手として宮坂を挙げた。「キャプテンの宮坂がね、キャプテンタイプじゃないけど、皆に担ぎ上げられて、自分でやるんだと言うことで、非常に人間的にもプレーヤーとしても伸びた」と太鼓判を押した。

優勝すれば、2000年以来、21年ぶりの日本一となる。宮坂は「チーム全員で、全員野球で、挑戦者の気持ちを忘れず、ぶつかっていきたい」と意気込んだ。