3地区の代表決定戦が行われ、旭川地区は旭川実が3年連続18度目の全道出場を決めた。旭川西を10-6で退けた。

5-5の6回、先頭の8番鈴木恋斗捕手(2年)が勝ち越しのソロ本塁打を放ち、勝利に導いた。真ん中チェンジアップを振り抜くと、打球は左翼へぐんぐん伸びた。それでも必死に走り、二塁付近でスタンドインを確認すると右手でガッツポーズをしながら塁をまわった。5回に同点2ランを浴びて追いつかれ、相手に傾きつつあった流れを引き寄せる1発に「入ってくれて良かった」と公式戦初アーチを喜んだ。

昨秋は全道準優勝。あと1勝で甲子園に届かなかった先輩たちの思いに報おうと団結する。今大会に向けて、3年生が紅白戦の相手や打撃投手となり協力。プロ志望届を提出して指名を待つ前エース田中楓基(3年)らのサポートを受けた。「応援してくれている。力になる」と鈴木も感謝する。

新チームで決めたテーマは「執念」。帽子のツバの裏にも文字を書き込み、強い気持ちで臨んでいる。全道へ「全員で『執念』を頭に入れて、一戦必勝で頑張っていきたい」と誓う。もちろん目標は優勝だ。【保坂果那】